Afghanistan and the US, 1945-1963: Records of US State Department Classified Files
本コレクションは、1945年から1963年までの冷戦時代のアフガニスタンの実情を米国国務省の機密文書から探るものです。米国国務省機密文書は、20世紀世界各国の政治、軍事、社会、経済を米国外交当局から分析、報告した資料集で、冷戦時代の中立地域アフガニスタンの諸相が、冷戦の一方の当事者である米国の眼を通して浮かび上がってきます。
アフガニスタンの国内政治、外交、独立国家としての存立は歴史的に、中央アジア、西アジア、南アジアの十字路に位置する地理的条件により規定されてきました。近代以前と同様、近代に入ると外国の軍隊はこの地を経由し、一時的に支配し、時にその支配権は近隣のイランとインドまでおよびました。アフガニスタンの形成にはイスラーム教もまた、重要な役割を歴史的に果たしてきました。2,000年にわたり、帝国が支配し通商が繁栄したアフガニスタンが真に独立国家を形成するに至ったのは、ようやく20世紀になってからに過ぎません。
20世紀の大半の期間、アフガニスタンは中立を維持しました。第二次世界大戦には参戦せず、冷戦時代は東西陣営のいずれとも同盟関係を持つことはありませんでした。それどころか、ソ連と米国が道路、空港、上下水道、病院などのインフラ整備の支援をすることでアフガニスタンに対する影響力を競い合っていたことを考えると、アフガニスタンは冷戦の受益者であったとも言えます。
(マイクロ版タイトル:Records of the Department of State Relating to the Internal Affairs of Afghanistan, 1945-1949, 1960-1963; Political Relations with Afghanistan, 1930-1959)
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関連分野
- 中東研究
- 政治学・外交研究