American Urban Life and Health, 1883-1914
19世紀後半のアメリカは工業化が進み、大量の移民が流入し、都市人口が急速に増加するのに伴い、都市の貧困や衛生の問題が急速に浮上しました。政府による貧困政策が本格化する以前の時代にあって、これらの都市問題に介入したのは民間の慈善団体です。そのため世紀転換期の都市問題を考察するには、慈善団体の活動を記録した資料が不可欠です。
本データベースは、ニューヨーク慈善組織協会(Charity Organization Society of New York)の年次報告書(Annual Report)を電子化して提供するものです。慈善組織協会(Charity Organization Society, COS)は各種救貧団体の調整機関として1869年にイギリスで創設され、その後各国に普及しました。アメリカでは1870年代に最初の団体が創設されました。世紀転換期アメリカの大都市下層民の生活実態、都市の貧困、衛生、犯罪を記録する報告書は都市史、社会史、社会福祉史、公衆衛生史における第一級の一次資料です。
(マイクロ版タイトル:American Urban Life and Health, 1883-1914)