Etiquette and Advice, 1631-1969
アメリカ・デラウェア州のウィンタートーア博物館・庭園・図書館の所蔵資料より、17世紀から20世紀半ばまでの英米のエチケット本、マナー本429点をフルカラーで収録します。
男女別や子供向けの規範集、手紙・カードの書き方や文例集、ファッションや身だしなみ、化粧の仕方、社交界デビューの心得や舞踏会のダンス指南、テーブルマナー、客のもてなし方、呼ばれ方、男女交際と求婚の仕方、会話術・雑談術、オフィス・エチケット、戦時中の生活心得など、時代も用途も様々なタイトルが含まれており、美しい挿絵に彩られているものや、ウィットや諷刺の利いた洒脱なものも少なくありません。
同時代の社会規範やタブーを反映するこうした書物は現代に溢れるハウツー本の祖先であり、文化史・民俗学・社会人類学はもちろん、ジェンダー史・服飾史・英米文学史・宗教史・食の歴史などの観点からも極めて興味深い資料群となります。
《収録タイトルの例》
- リチャード・ブラスウェイト『英国淑女』(ロンドン, 1631)
- 『レディーの使命』(オックスフォード, 1673)
- 『紳士の使命』(ロンドン, 1679)
- ヘスター・シャポーン『精神の向上について若い女性に宛てられた書簡集』(ロンドン, 1774)
- 前ロンドン市長『徒弟への贈り物、あるいは評価と財産を得るための確かな手引き』(フィラデルフィア, 1774)
- トマス・クック『汎用:手紙の書き方』(ロンドン, 177?)
- 『テーブルでのもてなし、あるいは食事中の行いについて』(ロンドン, 1788)
- カーライル伯爵未亡人『初めて世の中に地位を持つ若い女性のための格言形式の随感』(ロンドン, 1789)
- 『チェスターフィールド卿から息子への助言:男性とマナーについて』(フィラデルフィア, 1795)
- 『人生の秩序:古代バラモンによるインドの写本からの翻訳』(ロンドン, 1798)
- 『カントリーダンス選集』(出版地不明, 179?)
- ジョン・トラスラー『礼儀正しさの原理』(フィラデルフィア, 1800)
- ジョージ・チップマン『アメリカン・モラリスト』(マサチューセッツ州レンサム, 1801)
- ネイサン・フィスク『道徳の監督』(2巻、マサチューセッツ州ウスター, 1801)
- ウィリアム・E・チャニング『子供の義務』(ボストン, 1807)
- ジョン・ベネット『若き女性への書簡集』(ヴァーモント州ブラットルボロ, 1811)
- 『幸せの追求:牧歌劇』(フィラデルフィア, 1811)
- 『行儀作法の鏡、あるいは淑女の衣装』(ニューヨーク, 1813)
- ジェイン・テイラー『道徳と礼儀についての韻文エッセイ集』(ボストン他, 1816)
- アイザック・テイラー『十代への助言』(ボストン, 1820)
- 『アメリカの化粧道具』(ニューヨーク, 1825)
- ケンティッシュ夫人『いかに幸せになるか、あるいは充足の小さな家』(ニューヘイブン, 1827)
- 『信仰者同士が互いに用いる挨拶の例』(手稿, 1830年頃)
- S・C・アボット『家の子供、あるいは孝行の原理』(ボストン他, 1834)
- チャールズ・バトラー『アメリカの淑女』(フィラデルフィア, 1836)
- ハリエット・マーティノー『道徳とマナーの守り方』(ロンドン, 1838)
- E・シーフォース『現代の礼儀正しい流行の手紙文例集』(ロンドン, 1838)
- メアリー・I・トリー『装飾、あるいはキリスト教徒の衣装のきまり』(ボストン, 1838)
- 『育ちのよい女の子』(ボストン, 1841)
- メイバリー夫人『会話の技法』(ニューヨーク, 1845)
- ジョージ・ホーン『美と健康のマニュアル』(プロビデンス, 1848)
- 『舞踏会場必携』(フィラデルフィア他, 1849)
- ルーファス・W・クラーク『若い男性の性格形成・誘惑・使命について』(ボストン他, 1853)
- 宗教冊子協会『必要と工夫:衣食住』(ロンドン, 1853)
- カークランド夫人『夕方の本:道徳と礼儀についての炉辺会話』(ニューヨーク, 1853)
- D・L・カーペンター『アマチュアのための舞踏・エチケット教師』(フィラデルフィア, 1854)
- 『テーブルの規則』(ロンドン他, 1854)
- アンドリュー・P・ピーボディ『会話:過失と気品』(ボストン, 1856)
- マーガレット・マリア・ブリュースター『仕事:たくさんのやることとそのこなし方』(ニューヨーク, 1857)
- 『家での上達便覧:書き方・話し方・身のこなし方・商売のやり方』(ニューヨーク, 1857)
- ジョン・トュエル『万人のための知識』(ニューヨーク, 1860)
- アメリカ小冊子協会『ののしるべからず』(ニューヨーク, 1863)
- ジョン・ラスキン『ほこりの倫理学:若い主婦たちのための結晶作用の要諦10講』(ニューヨーク, 1866)
- E・G・W『衣装の改革』(ミシガン州バトルクリーク, 1868)
- 『態度の不手際を直す』(ニューヨーク, 1868)
- S・A・フロスト『アメリカ社会の法と付則:エチケットについて』(ニューヨーク, 1869)
- 『求婚の方法:いつ・だれに』(ニューヨーク, 1870)
- 『カード(挨拶状)の使い方』(シカゴ, 1879)
- ジョージ・D・キャロル『結婚のエチケットと上流社会の慣習』(ニューヨーク, 1880)
- 『あらゆる規模のパーティーの開き方』(ロンドン, 1880)
- ジェイムズ・マッケイブ『ビジネスと格式の百科事典』(ボストン他, 1881)
- ピーター・パーリー・Jr『明るく幸せな家庭』(シカゴ他, 1882)
- センサー『してはいけないこと』(ニューヨーク, 1884)
- R・ヴァション・ロジャーズ・Jr『ホテル生活の規則』(サンフランシスコ, 1884)
- エドガー・フォーセット『社会のシルエット』(ボストン, 1885)
- 『恋愛・交際・結婚で成功する秘訣』(ニューワーク, 1887)
- T・デウィット・タルマージ『社会の爆弾:現代社会の悪辣さ』(シカゴ他, 1888)
- 『社交雑談:何をいつ言うべきか』(ロンドン他, 188?)
- リーリア・ハーディン・バッグ『カトリックのための正しい作法』(ニューヨーク他, 1891)
- 『最新デザインの覆い名刺:絵入り価格表』(ハムデン, 1892)
- 『夕方やその他の余興のためのおしゃれな遊び』(ロンドン他, 1894)
- マーガレット・E・サングスター『好人物となる技法』(ニューヨーク, 1897)
- アニー・ランダル・ホワイト『20世紀のエチケット』(出版地不明, 1900)
- シャルル・ヴァグネル『単純な生活』(ニューヨーク, 1904)
- ジョゼフ・N・グリーン『葬式:その進め方と特質』(シンシナティ他, 1905)
- 『エチケットについての100のヒント』(フィラデルフィア, 1908)
- フランシス・W・クラウニンシールド『大都市のマナー』(ニューヨーク他, 1912)
- 『ガラス食器とその使い方』(ニューワーク, 1913)
- アン・シーモア『社会慣習のABC』(ニューヨーク他, 1915)
- M・J・エクスナー『(女性は)友か敵か?陸海軍の男性たちへ』(ニューヨーク, 1916)
- チャールズ・R・ブラウン『(その賭け事)勝てるか?』(ニューヨーク, 1918)
- エリザベス・マイヤーズ『社交事務担当秘書』(ニューヨーク, 1919)
- リリアン・アイクラー『絵で分かるエチケットの問題』(ニューヨーク, 1922)
- マコールズ誌『マナーの本』(ニューヨーク, 1922)
- アイダ・ホワイト・パーカー『ビジネス女性のためのオフィス・エチケット』(ニューヨーク, 1924)
- ヴォーグ誌『ヴォーグのエチケット本』(ニューヨーク, 1924)
- 『シンデレラが王子さまと食事をしたとき』(オナイダコミュニティー, 1924)
- ウィリアム・M・ハンディー『文化の科学』(ニューヨーク, 1924)
- ロイド・E・スミス『会話の上達法』(カンザス州ジラード, 1927)
- 『どうするのがいい?日常の疑問と解答』(ウェストフィールド, 1930)
- オリヴァー・ハーフォード『デビュタントの辞典』(フィラデルフィア, 1931)
- ヘレン・ウェルスハイマー『女の子たちとの話』(シンシナティ, 1934)
- エミリー・ポスト『時間のエチケット』(ペンシルベニア州ランカスター, 1935)
- キャスリーン・ブラック『現代人のためのマナー』(ボストン他, 1938)
- メアリー・エリザベス・クラーク/マージー・クロージー・クイグリー『すべての子供が知っておくべきエチケット』(ガーデンシティ, 1939)
- J・F・オーサリバン『セックス・愛・交際』(トロント, 1940)
- セオドール・M・ヘスバーグ『女性軍人への手紙』(ワシントン, 1943)
- キャサリン・レッドモンド『陸軍兵の妻と母のハンドブック』(ワシントン他, 1944)
- ヘレン・フレイザー『魅力的な女性』(ニューヨーク, 1951)
- ノーマン・ビンセント・ピール『若さを楽しむ方法』(ニューヨーク州ポーリング, 1957)
- 他、全429タイトル
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関連分野
- アメリカ史
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