Ecuador: Records of the U.S. Department of State, 1960-1963
本データベースは米国国立公文書館が所蔵する国務省一般記録群(RG59)のセントラル・ファイルの中から、米国国務省のエクアドル国内事情に関する外交文書約8,600ページを電子化して提供するものです。収録文書は米国国務省在外公館の外交官が国務省と交わした往復書簡です。データベース化に際しては、マイクロフィルム版「エクアドル国内事情関係米国国務省記録集 1960-1963(Records of the Department of State Relating to the Internal Affairs of Ecuador, 1960-1963)」(Scholarly Resources)を電子化しました。
収録文書は米国国立公文書館のファイリング・システムに準じた文書番号が付与されています。国務省一般記録群(RG59)は、1910年から1963年まで十進分類法に則ったファイリング・システムによって整理されていたため、デシマル・ファイル(Decimal File)と呼ばれています。このシステムでは文書番号は、大分類番号(Class Number)+国番号(Country Number)+小分類番号(Subtopic Number)で構成されています。本データベースに収録される文書の大半は文書番号722,822,922が付与されたものです。文書番号722はClass Number 7(Internal Political and National Defense Affairs)とCountry Number 22(Ecuador)を合わせたもので、エクアドルの内政・国防事情を、文書番号822はClass Number 8(Internal Economic, Industrial, and Social Affairs)とCountry Code 22を合わせたもので、エクアドルの国内経済・産業・社会事情を、文書番号922はClass Number 9(Communications, Transportation, Science)とCountry Code 22を合わせたもので、エクアドルの通信・交通・科学を意味します。
1930年代以降、3度に亘り政権を運営したべラスコ・イバラは1960年、4度目の大統領就任を果たします。しかし、1度目、2度目と同様、任期を全うすることができませんでした。第二次大戦後から1950年代にかけての時期は農産物の輸出による好況がかろうじて政治を安定させていましたが、1960年代に入ると経済が急速に悪化、エクアドル特有の脆弱な政治体制が表面化し、べラスコ・イバラは就任の翌年に失脚を余儀なくされます。副大統領のアロセメナ・モンロイが大統領に昇格したものの、急進的な改革を嫌った軍部のクーデタにより、1963年失脚しました。収録文書の半数以上は国内経済・産業・社会事情に関するものであり、米国製品の輸出、米国製品の日仏独等の諸外国製品との競争、漁業諮問委員のエクアドルへの訪問等の問題が記録されています。
(マイクロ版タイトル:Records of the Department of State Relating to the Internal Affairs of Ecuador, 1960-1963)