FBI File on Robert F. Kennedy
ジョン・F・ケネディーの実弟で、ケネディー政権で司法長官を務め、1968年に出馬した大統領選の最中に暗殺されたロバート・ケネディー。ロバート・ケネディーは司法長官時代から暗殺されるまで、連邦捜査局(FBI)の特別監視下に置かれていました。本コレクションはFBIによるロバート・ケネディーの監視記録を収録するものです。FBIによる監視は1962年に始まり、ロバート・ケネディーの日々の行動、テレビへの出演、演説を記録しています。
FBIがロバート・ケネディーを監視下に置いたのは、FBI長官J・エドガー・フーヴァーとロバート・ケネディーが政治的に対立していたことが背景にありました。フーヴァーは、組織上は上司に当たる司法長官のケネディーの方針に不信感を抱き、ケネディー政権の組織犯罪や南部の人種隔離に対する闘いで両者の対立は表面化しました。
ケネディーがFBI長官の交替を目論んでいるのではないかとの疑念は常にフーヴァーの頭から離れることがなかったと言われていますが、ケネディーは本気でフーヴァーの交替を検討していたことを収録文書は示しています。
盗聴を巡る確執も文書で大きな比重を占めています。組織犯罪の証拠集めのためにFBI捜査官が盗聴という手段を用いる権限を与えたのは誰かをめぐる司法省内の議論として始まった問題は、盗聴の使用と範囲に関する正しい情報がもたらされていなかったとケネディーが主張すると、司法長官はすべて知っていたとして、司法長官が盗聴を許可したことを示唆する覚書をフーヴァーが報道機関に公表したことで、両者の対立が表面化しました。
フーヴァーがケネディーに激しい不信感を抱いていたことは、フーヴァー自身が文書に記した手書きのメモが示しています。
(マイクロ版タイトル:FBI File on Robert F. Kennedy)
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