Mountain People: Life and Culture in Appalachia
北はペンシルバニア州とオハイオ州から、バージニア州、ウエストバージニア州、ノースカロライナ州、サウスカロライナ州、ケンタッキー州、テネシー州の一部と接し、南はジョージア州、アラバマ州、ミシシッピ州までの一帯に広がるアパラチアは、古くから雄大な山々と伝統音楽と簡素な生活様式のイメージを喚起してきました。19世紀後半に固有の地域として認められて以来、アパラチアとその住民の生活と気質と行動様式には様々な神話や歪曲したイメージが形成されてきました。20世紀になると、密造酒作りや家門の間の復讐劇といった煽情的なイメージが際立ち、この地域の住民は暴力に訴える無教養な民として描かれました。
本コレクションは、植民地時代以来、アパラチアの地を訪問した探検家、移民、軍人、先住民、旅行者が残した日記や回想録、アパラチアの経済、産業、社会の発展の記録、家族の系譜、フォークロア等を収録します。ヨーロッパからの移民がこの地に辿り着き、この地の先住民との闘いの末に退去を強いた結果、農場と森林を中心に生活が営まれていた社会が、道路と鉱業と近代的な町が山間深く建設され、新しい産業の下で生活が営まれる社会へと変貌する200年以上に亘るアパラチアの歴史が記録されています。
《収録タイトルの例》
- ジョン・スミス『インディアンへの捕らわれの身となったジョン・スミス大佐の生涯と旅行に起こった驚くべき出来事』(1831)
- チャールズ・ランマン『合衆国と英領アメリカ州の荒野での冒険』(全2巻)(1856)
- ピーター・カートライト、W・P・ストリックランド『僻地の説教師ピーター・カートライト自伝』(刊行年不明)
- ダニエル・L・トマス『ケンタッキーの山の民の覚醒』(1918)
- ジョン・ガノ『故ジョン・ガノ師の人物回想』(1806)
- フィリップ・ペンドルトン・ケネディ『ブラックウォーター・クロニクル:バージニア州ランドルフ郡のカナーンの地への探検の物語』(1853)
- ジョン・W・ウェイランド『ボウマン家:バージニア、ケンタッキー、北西準州における開拓家族』(1943)
- ジェイムズ・グレイ・スミス『アメリカ合衆国東部テネシーの簡略な歴史的、統計的、記述的概観』(1842)
- A・W・キャンベル『カシアス・マーセラス・クレイ:ケンタッキーの故郷への訪問、クレイの奇妙な習慣と驚くべき職歴-波乱万丈の生涯の平穏な最期』(1888)
- クリストファー・ギスト、ウィリアム・M・ダーリントン『クリストファー・ギスト日誌:歴史的、地理的、民族誌的覚書と同時代人の伝記を付す』(1893)
- アーチボルト・ヘンダーソン『オールド・サウスウェストの征服:バージニア、カロライナ、テネシー、ケンタッキーへの初期開拓者のロマンチックな物語』(1920)
- ジェームズ・アンダーソン・バーンズ『試練:ケンタッキーの確執の物語』(1928)
- ウィリアム・イリーザー・バートン『カンバーランドの山々と自由のための闘い』(1897)
- ジーン・トマス『悪魔の歌:ケンタッキーの山の民の物語』(1931)
- ジョージ・ワシントン、ジョン・C・フィッツパトリック『ジョージ・ワシントン日記 1748年-1799年』(全4巻)(1925)
- ジョン・フィルソン『ケンタッキーの発見、開拓、現在とその地形と自然史をめぐる試論』(1784)
- ジェイムズ・チャンプリン『盲目に生まれしジェイムズ・チャンプリン師の初期の伝記、旅行、冒険』(1842)
- サミュエル・コール・ウィリアムズ『テキサスの地への初期の旅行 1540年-1800年』(1928)
- ジョージ・ウィリアム・フェザーストーンホー『ポトマック河畔のワシントンから奴隷諸州を経てメキシコ辺境への旅』(1844)
- ジョサイア・ストッダード・ジョンストン『最初のケンタッキー探検:ドクター・トマス・ウォーカーの1750年のケンタッキー探検日誌』(1898)
- ジョセフィン・マギル『ケンタッキーの山々のフォークソング:伝統的バラード20曲とその他の英語のフォークソング』(1917)
- エドワード・キング、J・ウェルズ・チャンプニー『大いなる南部:ルイジアナ、テキサス、インディアン準州、ミズーリ、アーカンソー、ミシシッピ、アラバマ、ジョージア、フロリダ、サウスカロライナ、ノースカロライナ、ケンタッキー、テネシー、バージニア、ウエストバージニア、メリーランドの旅の記録』(1875)
- ウィンスロップ・サージェント『エドワード・ブラドック少将率いる1755年のデュケーヌ砦遠征記』(1855)
- ユーニス・トルバート・ジョンソン『ケンタッキー、ペリー郡の歴史』(1953)
- ジェイムズ・アデイア『アメリカ・インディアンの歴史』(1775)
- メアリー・マーフリー、チャールズ・クラドック『テネシーの山々に抱かれて』(1885)
- マイケル・J・オブライエン『ケンタッキーのアイルランド系開拓者』(刊行年未詳)
- チャールズ・ジャイルズ・ブライドル・ドーベニー『1837年、1838年の合衆国、カナダ旅日誌』(1843)
- フランシス・アズベリー『メソジスト監督教会主教フランシス・アズベリー師日誌』(全3巻)(1821)
- ジョン・パーマー『1817年に実施された北米、ロワーカナダ旅日誌』(1818)
- フレデリック・ロー・オルムステッド『海岸奴隷諸州日誌』(1856)
- J・A・ギボンズ『カナー峡谷、その資源と開発』(1872)
- ダニエル・リンゼイ・トマス『ケンタッキーの迷信』(1920)
- アダム・ホジソン『北米からの手紙』(全2巻)(1824)
- ジェイムズ・スターリング『奴隷諸州からの手紙』(1857)
- ジェイムズ・カーク・ポールディング、ジョン・ブル、ブラザー・ジョンソン『南部からの手紙』(全2巻)(1817)
- ジョン・ブルークス『テネシーの大覚醒を含むジョン・ブルークス師の生涯と時代』(1848)
- エベネザー・カーター・トレーシー『ジェレミア・エバーツの生涯の回想』(1845)
- ベラ・ベイツ・エドワーズ『エリアス・コーネリアス師の回想』(1833)
- ヘンリー・ティンバーレイク『1762年に3人のチェロキー族のインディアンを伴いイングランドを訪問したヘンリー・ティンバーレイク中尉の回想』(1765)
- ウィリアム・ヘンリー・ハネイ『ケンタッキーの山の民』(1906)
- ヘンリー・テューダー『メキシコ、レアル・デル・モンテ鉱山、合衆国、英領植民地を含む北米の旅の物語』(全2巻)(1834)
- アンドリュー・リード、ジェイムズ・マシソン『イングランドとウェールズの会衆派ユニオン代表団によるアメリカ教会訪問の物語』(全2巻)(1835)
- ジョン・ブリッケル『ノースカロライナの博物誌』(1737)
- チャールズ・ダドリー・ワーナー『バージニア、ノースカロライナ、テネシー騎馬行』(1888)
- ハリエット・マーティノー『西部旅行の回想』(全2巻)(1838)
- ジェイムズ・シルク・バッキンガム『アメリカの奴隷諸州』(全2巻)(1842)
- フォーテスキュー・カミング『オハイオ州とケンタッキー州経由での西部の地への旅の素描』(1810)
- トマス・アンブレイ『アメリカ内奥の旅』(全2巻)(1789)
- アンドリュー・バーナビー『1759年と1760年に実施した北米の中部開拓地の旅』(1798)
(マイクロ版タイトル:First Three Centuries of Appalachian Travel)
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関連分野
- アメリカ史
- 地域史