1988年米大統領選挙世論調査集
Presidential Election Polls, 1988: The Gallup/Conus Reports
共和党の副大統領ジョージ・ブッシュと民主党のマサチューセッツ州知事のマイケル・デュカキスの間で争われた1988年の大統領選挙は、相手候補を攻撃するネガティブ・キャンペーンが繰り広げられ、政治とメディアの観点からも大きな関心を集めました。
ところで、この年の大統領選挙は世論調査の歴史でも画期をなしました。ギャラップ社は選挙期間中、大統領選史上最大規模の世論調査を実施しました。1月から11月まで33回実施された世論調査では、候補者に対する有権者の感情や主要な争点に関する有権者の考えを広範囲に掬い取りました。世論調査に基づき作成された報告書は、候補者だけでなく、指名プロセス、政党、政党の広報活動等、大統領選の様々な側面を有権者がどのように考えているかを明らかにしました。
報告書では、世論調査の質問に対する回答に加え、調査結果に関する分析も行なわれました。また、世論調査の方法が完全に電話による調査に切り替えられ、準備から公表までの時間が大幅に短縮されたことにより、新聞社からテレビ局へ顧客層を拡大することに成功しました。これには、地方テレビ局向けにニュース配信サービスを展開するコナス・コミュニケーションズ社(Conus Communications)と提携したことも奏功し、かつてない規模で報道機関に世論調査を提供することができる態勢を整えました。新聞やテレビ局以外では、政府機関、学術機関、企業もギャラップ社の世論調査を利用するようになりました。大統領選終盤の全国規模の世論調査では、支持層の変化を見逃さないために、3日間にわたり日次で調査結果を公表しました。
本コレクションは、全国規模の調査と一部の州単位の調査、合計40件の調査を収録するものです。ギャラップ社の世論調査報告は、1988年の大統領選挙を研究する上での第一級の歴史資料であるのみならず、アメリカ人の政治観を示す資料としても興味深い内容に満ちています。
(マイクロ版タイトル:Presidential Election Polls, 1988: The Gallup/Conus Reports)
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