Records of the Department of State Relating to Political Relations Between the United States and Paraguay, 1945-1959
本コレクションは米国国立公文書館が所蔵する国務省一般記録群(RG59)の中から、米国国務省の米国とパラグアイの政治関係に関する外交文書約1,000ページを収録するものです。収録文書は米国国務省在外公館の外交官が国務省と交わした往復書簡です。
米国が第二次大戦に参戦すると、パラグアイは枢軸国と国交を断絶します。第二次大戦中、権力の地位にあったイヒニオ・モリニゴ(Higinio Nicolás Morínigo Martínez)は政党を禁止し、独裁制を敷きました。モリニゴは武器や資金の供与を受ける米国と良好な関係を維持する一方で、ドイツや日本の枢軸国の体制にも親近感を抱いていました。こうしてモリニゴのパラグアイは第二次大戦に参戦することなく中立の立場を長く維持します。パラグアイが連合国として参戦するのは大戦末期の1945年2月です。
1947年には内戦(裸足の革命)が勃発しますが、モリニゴはこれを鎮圧します。モリニゴが大統領の座を退いた後、しばらく短命政権が続きましたが、1954年にアルフレド・ストロエスネル(Alfredo Stroessner Matiauda)がクーデタで政権を奪取、以後1989年まで35年間にわたり権力の座につきました。ストロエスネルは軍の力を背景に強権的体制を敷く一方で、反共主義者として冷戦下にあって米国と良好な関係を維持し、米国の資金援助で大規模な公共事業プロジェクトを推進しました。
本コレクションは米国国務省の外交文書を通じて、第二次大戦後15年間にわたる南米の親米独裁国家パラグアイと米国の関係を浮き彫りにします。
(マイクロ版タイトル:Records of the Department of State Relating to Political Relations Between the United States and Paraguay, 1945-1959)
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関連分野
- ラテン系・ラテンアメリカ研究
- 政治学・外交研究