Records of the Deutsches Ausland-Institut, Stuttgart: Records on Resettlement (T81D)
本コレクションはナチスの移住政策に関する文書を集めたものです。
主として、ドイツ民族対策本部(Hauptamt Volksdeutsche Mittelstelle)、ドイツ民族性強化帝国委員本部(Stabshauptamt des RKFDV)、治安警察・保安部長官直属の移民局(Einwandererzentralstelle)、親衛隊人種及び移住本部(Rasse-und Siedlungshauptamt, RuSHA)等、ドイツ民族性強化帝国委員兼親衛隊帝国指導者兼ドイツ警察長官のハインリッヒ・ヒムラー傘下の、移住政策に関わっていた諸機関の文書で構成されていますが、大管区指導部(Gauleitungen)、民族福祉事業本部(NS Volkswohlfahrt)、帝国学生連盟(Reichsstudentenbund)、帝国民族啓蒙・宣伝省(Reichsministerium für Volksaufklärung und Propaganda)等、ナチ党や国家の機関の文書も収録されています。これら移住政策に関する文書を一括して管理していたのがドイツ外国協会(Deutsches Ausland-Institut, DAI)で、同協会が収集保存した文書群は、第二次大戦中と戦後に連合国によって押収されました。その後、原資料はドイツに返還され、米国公文書館にはマイクロフィルムの複製版が所蔵されています。
これらの文書群は、ナチスの人種理論を具体化したものであり、ナチスドイツが移住に関してロシア人、ルーマニア人、イタリア人と行なった交渉や合意事項、移住者に対する扱いや移住者の行動を記録するとともに、移住政策に関するナチスの諸機関の間の対立にも光を当てます。
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関連分野
- ユダヤ・ホロコースト研究
- 第二次世界大戦