Records of the U.S. State Department: Briefing Books Relating to the Situation in Vietnam, 1961-1966; From the Records of the Bureau of Far Eastern Affairs
本コレクションは、米国の対ベトナム政策立案のために国務省極東局が作成したブリーフィングペーパーを主題別にブリーフィングブックとして編纂したものです。様々な報告、覚書、議事録がテーマ別に編纂されています。対象期間は1961年から1966年までの6年間です。
南ベトナム政権からの要請を受け、地上軍を派遣すべきかどうかの決断を迫られたケネディ政権は1961年、マクスウェル・テイラー(Maxwell Taylor)軍事顧問率いる使節団を情勢視察のため南ベトナムに派遣しました。視察後、地上軍を派遣すべしとした使節団の勧告にも関わらず、ケネディ政権は後方支援部隊の派遣に止めます。
1963年には南ベトナムで軍のクーデタが起こり、ゴ・ディン・ジエム政権が崩壊します。ケネディ政権を引き継いだジョンソン政権の時に、米国の対ベトナム政策は変わります。転機になったのは1964年8月のトンキン湾事件です。米国の駆逐艦がトンキン湾で北ベトナムの攻撃を受ける事件が発生、ジョンソン大統領は北ベトナムによる米軍への攻撃を撃退するために必要な措置を講ずる権限を大統領に付与する決議案を議会に提出、決議案は上下両院で可決されました。同年の大統領選で勝利を収めたジョンソン大統領が2期目をスタートさせた1965年、米国は北ベトナムへの爆撃(北爆)を実施、地上部隊を投入し、ベトナムへの本格的な軍事介入が始まりました。
収録されているブリーフィングペーパーはテーマ別にフォルダーに分けられ、名称が付けられています。「ラスク長官のために(For Secretary Rusk)」との名称が付されているフォルダーもあり、この時期に国務長官を務めていたディーン・ラスク(Dean Rusk)のためのブリーフィングペーパーであることを示しています。
(マイクロ版タイトル:Records of the U.S. State Department: Briefing Books Relating to the Situation in Vietnam, 1961-1966; From the Records of the Bureau of Far Eastern Affairs)