Records of the U.S. State Department: Congo, Political and Governmental Affairs, February 1963-1966
本コレクションは、1960年代半ばのコンゴ(現・コンゴ民主共和国)の政治情勢に関する国務省の外交文書を収録するものです。国務省一般記録群(RG59)は1963年2月に、それまでの十進分類法(Decimal File)から主題・番号分類法(Subject-Numeric Files)へファイリング・システムが変更されました。収録文書は、政治(POL)の大分類が与えられた約40,000ページの文書群を収録します。国連軍の撤退後に内乱が再発する1963年から、クーデタにより内乱が収束し、モブツの独裁体制が始まる1966年までの期間の政治情勢が米国外交文書を通じて明らかになります。
1960年のベルギーからの独立直後から、コンゴ共和国では軍の反乱、カタンガ州の分離独立宣言など、コンゴ動乱と呼ばれる政情不安が続きます。ベルギーはコンゴの独立を認める一方で、銅、コバルト等鉱物資源の宝庫である南部カタンガ州の権益を独立後も確保するために、カタンガ州の分離独立を支援、軍を派遣しました。
このような状況の中、初代首相パトリス・ルムンバ(Patrice Lumumba)の支援要請を受け、国連は平和維持部隊をコンゴに派遣します。米国はルムンバの社会主義的政策を警戒し、国軍参謀総長のモブツ(Mobutu)に接近、米国の支援を受けたモブツはクーデタを敢行します。この時、ルムンバは逮捕され、殺害されました。
国連軍の介入により、カタンガの分離独立問題は解決しますが、国連軍の撤退後、大統領のカサブブ(Joseph Kasavubu)を擁する勢力とルムンバ派の反政府勢力の間で再び内乱が発生します。キューバ革命の指導者チェ・ゲバラもコンゴに潜入し、反政府勢力の反乱を支援します。1965年11月、モブツがクーデタを起こし、内乱を収束させ、以後30年間にわたる長期独裁体制を敷くことになります。
(マイクロ版タイトル:Records of the U.S. State Department: Congo, Political and Governmental Affairs, February 1963-1966, Subject-Numeric File POL)
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