The Chinese Civil War and U.S.-China Relations: Records of the U.S. State Department’s Office of Chinese Affairs, 1945-1955
本コレクションは、中国国共内戦の政治的背景、アメリカの仲介の失敗、そして共産党の勝利の効果を検証する国務省中国課の文書群を収録します。
1945年の第二次大戦終結後、国民党と共産党の内戦により中国の政治は分断されました。国民党の政治は悪化の一途を辿り、ついに1949年共産党が勝利を収め、国民党を大陸から台湾へと追いやりました。新生共産党政府は国内のアメリカ政府の影響力を殺ぎ、アメリカ政府関係者はすべて1950年代初頭に中国を退去します。その後アメリカは、香港、台湾、日本に置かれた外交部を通じて共産党中国の動向を注視し続けました。
国務省により機密解除された「中国課報告、1945-1955年」は国民党が支配する中国を経て共産党が支配する中国が確立するまでの膨大な中国国内問題、アジアにまで及んだ米国の封じ込め政策、戦後の米中関係といった問題の鍵を解く重要な視点を提供するものです。米国の対中政策の運用という任務を担う国務省中国課には、中華人民共和国成立以前から成立期を経て成立後までの中国政治と米中関係に関わるあらゆる情報が集約されていました。
本コレクションは、国務省へ送られた報告(中国退去までは中国からの報告、退去後は香港、台湾、日本からの報告)を収録します。報告書は国務省中国課により収集、整理されたもので、国共内戦の政治的背景、アメリカの仲介の失敗、共産党の勝利の影響等が分析されています。
収録文書は政治ファイル、経済ファイル、最高機密ファイルの三つのカテゴリーの下に時系列に配列されています。
政治ファイルには中華人民共和国に対するアメリカの政策、共産党政権の内部構造、国民党への武器援助に関する声明を含む中国と台湾の政治に関わる文書が収録されています。
経済ファイルには、中国と台湾の経済状況に関する週報と月報、中国と台湾における経済協力プログラムに関する報告が収録されています。
そして、最高機密ファイルには、アメリカの政策、中華人民共和国に対する国連制裁、中日双務条約交渉、中国共産党政権に対するソ連の政策に関わる報告、書簡、機密情報が収録されています。
(マイクロ版タイトル:Records of the Office of Chinese Affairs, 1945-1955)
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関連分野
- 中国研究
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- 第二次世界大戦