Tiananmen Square and U.S.-China relations, 1989-1993
天安門広場は20世紀を通じて多くの政治的出来事や学生反乱の舞台になりました。1919年の五・四運動、1949年10月1日の毛沢東による中華人民共和国建国宣言、1959年まで毎年10月1日の国慶節に行われた大規模軍事パレード、1984年の建国35周年と1999年の建国50周年の軍事パレード、そして文化大革命期の大集会。
1989年の天安門広場での抗議活動は、4月に始まった天安門広場とその周辺で行なわれた一連のデモを指します。主に学生と知識人によりリードされた抗議活動は、世界の多くの共産党政権が崩壊したまさにその年に発生しました。抗議活動は、民主化を支持し汚職に批判的な胡耀邦が4月15日死去すると激化し、学生と市民は胡耀邦の追悼を求めました。十万人を超える人々が集まった抗議活動は共通の大義と指導力を欠いていたものの、デモ参加者は政府の権威主義を批判し、経済改革と体制内での民主的改革を求める声を挙げました。大規模な抗議活動は中国全土の都市でも発生しました。
6月4日には装甲車が天安門広場に突入、武力弾圧により多数の学生と市民が死傷しました。政府は抗議活動の指導者と支援者を多数逮捕、国内の他の抗議活動も弾圧、外国報道機関を国外追放し、国内での事件の報道を厳格に統制しました。公然と抗議活動への共感を示した共産党員は粛清され、趙紫陽総書記ら政府高官は自宅軟禁状態に置かれました。中国政府の武力弾圧に対しては、外国から広範な非難の声が挙がったことは言うまでもありません。
本コレクションは、胡耀邦が死去した4月半ばから政府が天安門広場で武力鎮圧する6月まで、一連の抗議活動に関わるアメリカ政府の一次資料、具体的には公開書簡、覚書、報告書、会議録、報道記事等を収録します。これらの資料は、中国各地の抗議活動の経過に関する情報を日次で提供するものです。
◆ホワイトハウス記録管理局・主題別ファイル(WHORM Subject File)収録資料の一例
- CO 034 Country File on China
- FG 0001 Presidential Office
- FO 004-02 Loans-Funds (Regarding World Bank loans to China)
- HU Human Rights
- ME 002 Presidential Messages (relating to the situation in China and American views on the pro-Democracy movement)
- PR012 Public Relations (petitions and resolutions from the public, state officials, and local government officials on U.S.-Chinese relations and support for the pro-democracy movement)
WHORMのアルファベット・ファイルには、天安門事件のデモと軍による民間人弾圧に関する一般市民の書簡が収録されています。
◆スタッフ並びにオフィスファイル収録資料の一例
- Chief of Staff John Sununu Files.
- Council of Economic Advisers: Michael Boskin Files; John B. Taylor Files; Paul Wonnacott Files
- Legislative Affairs: Joshua Bolten Files; James Renne Files
- National Security Council: Richard Barth; Karl Jackso Files; Doug Paal; and Peter Rodman
- Policy Development Office: Stephen Farrar Files; Michael Froman Files; J French File; Warren Maruyama File; Emily Mead Files; Roger Porter File
- Public Liaison Office: James Schaefer Files
- Public Mail Files
- White House Situation Room Files
スタッフ並びにオフィスファイル(Staff and Office Files)には、ホワイトハウスと行政機関のスタッフや部局により保管された書簡、覚書、公開資料が収録されています。公開書簡ファイルは中国における出来事に対するアメリカ市民の反応を記録し、中国における民主化運動と弾圧に関するアメリカ世論の断面を切り取って見せます。会議録、覚書、報告書は、アメリカ行政府の反応に関する情報を提供します。
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- 中国研究