Wartime Conferences of the Combined Chiefs of Staff, 1941-1945
本コレクションは第二次大戦中の連合参謀本部の会議録を収録するものです。全10巻で構成される会議録は1941年12月24日の米英参謀本部会議(アルカディア会議)から1945年7月26日の米ソ参謀本部会議(ターミナル会議)までの会議の記録をまとめたものです。
各会議には連合参謀本部の中核をなす英米両国を中心に、上級将官クラスの軍人が出席しました。連合参謀本部会議に合わせて、ルーズベルト米国大統領とチャーチル英国首相が出席する全体会議、連合国の首脳会議が開催されることもありました。各会議録は会議録と会議で合意された文書で構成されています。
会議では個別の作戦の戦略策定、戦線、戦力の移動、武器弾薬、装備、救援に関わる問題からシチュエーション・レポート、さらには戦後占領政策まで広範囲にわたり協議が行われました。連合参謀本部の記録は連合国の戦略策定や戦時期の同盟の実態を明らかにする第一級の歴史資料です。
《収録会議》
アルカディア会議(ARCADIA Conference)
1941年12月24日から1942年1月14日までワシントンD.C.で開催された米英参謀本部による12回の会議。全体戦略策定、南西太平洋戦線、合同計画委員会、大西洋戦線、島嶼部の基地防衛、中国支援等が協議された。
カサブランカ会議(CASABLANCA Conference)
1943年にカサブランカで開催された一連の会議。1月14日から23日までの連合参謀本部会議、米英首脳が加わり、北アフリカ戦線、1943年の全体戦略、ソ連への支援が協議された3回の会議(1月15日、18日、23日)、ルーズベルト大統領が加わった米国参謀本部会議(1月15日、16日)、1月13日から23日まで開催された米国参謀本部会議。
トライデント会議(TRIDENT Conference)
1943年5月12日から25日までホワイトハウスで開催された将官と米英首脳による6回の会議と5月13日から25日まで開催された連合参謀本部の会議。ハスキー作戦(シチリア上陸作戦)、全体戦略、インド・ビルマ・中国戦線、Uボート戦、1943年から44年にかけての戦争遂行、欧州における枢軸国の敗北、アップキープ作戦、クイーンズ作戦等が協議された。英米将官、英国首相、英国外相が参加して、5月27日、31日、6月3日にアイゼンハワー将軍のアルジェ別荘で開催された3回の会議。ホブゴブリン作戦、ポスト・ハスキー作戦、ソープサッズ作戦、地中海の戦況等が協議された。
クアドラント会議(QUADRANT Conference)
1943年8月14日から24日までケベックのシャトー・フロントナックで開催された連合参謀本部会議と8月19日と23日にケベックのシタデルで開催された2回の米英首脳会議。対日戦やオーバーロード作戦等が協議された。
セクスタント会議(SEXTANT Conference)
1943年11月23日から12月6日までエジプトのカイロで開催された5回の全体会議と連合参謀本部会議。全体会議にはルーズベルト大統領とチャーチル首相の他、蒋介石が参加した。
ユーレカ会議(EUREKA Conference)
1943年11月28日、29日、30日にテヘランで開催された米英ソ首脳を加えた3回の全体会議と11月29日に開催された米英ソ参謀本部会議。戦況全般と欧州戦線におけるソ連の戦略が協議された。
オクタゴン会議(OCTAGON Conference)
1944年9月12日から16日までケベックで開催された参謀本部会議と9月13日と16日に開催された米英首脳を加えた2回の全体会議。オクタゴン会議ではないが、1944年6月10日から15日までロンドンで開催された参謀本部会議の議事録も収録する。
アルゴノート会議(ARGONAUT Conference)
1945年1月30日から2月9日までマルタ島で開催された米英参謀本部会議と2月5日と6日に開催された米英ソ参謀本部会議と米英首脳を加えた2月2日の全体会議と英米首脳にスターリンらのソ連代表団が加わった2月9日の全体会議。
ターミナル会議(TERMINAL Conference)
1945年7月16日から24日までドイツのバーベルスベルクで開催された参謀本部会議とチャーチル首相が参加した7月24日の全体会議と7月24日の米英ソ参謀本部会議と7月26日の米ソ参謀本部会議。対日戦や米ソの作戦域が協議された。
(マイクロ版タイトル:Wartime Conferences of the Combined Chiefs of Staff, 1941-1945)
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関連分野
- 20世紀研究
- 第二次世界大戦