村上衛先生
近年、アヘン戦争以降の中国史を、欧米諸国が一方的に中国を支配下に収めていった過程として帝国主義の枠組みのもとに把握する中国近代史を読み直す作業が進められてきました。その際、中国と外国の貿易を仲介する買辨、英国籍を持つ華人、海賊、海外移民等、沿海地域の人々の活動が注目を集めてきました。近代国家の枠に収まらないこれらの人々に注目することは、一国史観に修正を迫るものであり、海域史とも呼ばれています。
これら沿海地域の人々の活動を観察する恰好のポジションにあったのが北京や沿海地域の英国公使、領事です。中国駐在の英国公使、領事の文書を多数収録するイギリス外務省の対中国一般外交文書(FO 17, Foreign Office: Political and Other Departments: General Correspondence before 1906, China)は、外交史にとどまらず、海域史の史料としても貴重な情報を含みます。
本オンラインセミナーでは、海の民に視点を定めて中国近代史を読み替えてこられた京都大学准教授村上衛先生をお迎えして、新しい近代中国像をご紹介いただくとともに、FO 17の史料的価値についてもお話しいただきます。
図書館員、学生、研究者、一般の方々など、皆様お誘いあわせの上、多数のご参加をお待ちしております。
◆ 日 時 : 2021年11月10日(水)午後2時~3時
◆ 形 式 : Zoomウェビナー(カメラ・マイクは不要です)
◆ 参加無料・要事前登録
《ご好評のうちに終了いたしました。》
録画・資料
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